01.学生時代からデビュー、覆面作家を経て専業作家へ
02.執筆活動
03.受賞歴
04.イベント
05.所属組織
06.原作提供
07.電子書籍への対応について(北村薫先生・新潮社からの依頼にて掲載)
01.学生時代からデビュー、覆面作家を経て専業作家へ
埼玉県出身。埼玉県立春日部高校-早稲田大学第一文学部卒。
小・中学生の頃からミステリ、落語、文芸一般に耽溺し、早稲田大学入学後はワセダミステリクラブを通じ、ミステリ関係者との交遊を深めた。
大学卒業後は母校である埼玉県立春日部高校をはじめ埼玉県内数校で教壇に立ったが、当時東京創元社の編集者だった戸川安宣氏の勧めにより、執筆活動を開始した。
1989年に『空飛ぶ馬』を発表し、作家としての第一歩を踏み出す。 ちなみに当初は専業作家になるつもりがなかった。そのため、他社から執筆を依頼されぬよう、住所、本名はもちろん、性別を含むいっさいのプロフィール等を 明かさない、「覆面作家」としてデビューした。(*1)
1991年、短編作品集『夜の蝉』によって第44回日本推理作家協会賞(連作短篇集賞)を受賞した。
1993年頃諸事情あって教職を辞し、専業作家となった。
(*1)『空飛ぶ馬』発表前の評論・解説については、「北村薫」でない名義で発表していた。
02.執筆活動
現在、小説家として雑誌・新聞等で小説を発表している。また無類の本格ミステリ愛好家・読書家として論説・エッセイを寄稿し、アンソロジー編纂や、講演、対談などの活動も盛ん。
執筆活動の中でも、小説作品への評価は高く直木三十五賞の最終候補に6度挙げられ、6度目の第141回(2009年)『鷺と雪』(文藝春秋刊)にて受賞を成し遂げた。
また山本周五郎賞などいくつかの著名文学賞の選考委員を務めた。
落語をはじめとする演芸や詩歌(詩、和歌、短歌、俳句など)などに深い関心・含蓄があり、それぞれに関するエッセイ執筆やアンソロジー編纂、対談も数多く行っている。
03.受賞歴
受賞年 | 賞 | 対象作品・理由 |
1991年 | 第44回日本推理作家協会賞 短編および連作短編集部門 | 『夜の蝉』1990年01月/東京創元社刊 |
2006年 | 第6回本格ミステリ大賞(評論・研究部門) | 『ニッポン硬貨の謎』2005年6月/東京創元社刊 |
2009年 | 第141回直木三十五賞 | 『鷺と雪』2009年04月/文藝春秋刊 |
2009年 | 彩の国学術文化功労賞 | |
2016年 | 第19回日本ミステリー文学大賞 | わが国のミステリー文学の発展に著しく寄与した作家および評論家 |
2023年 | 第51回泉鏡花文学賞 | 『水 本の小説』新潮社刊 |
04.最近の主な参加イベント
開催年月日 | タイトル | 会場 | 他の登壇者(敬称略) |
2016年2月10日 | 北村薫×藤原龍一郎×穂村弘 「詠む・読む(ヨムヨム)短歌トーク | 会場 | 藤原龍一郎、穂村弘 |
2016年2月22日 | 東京創元社2016年「新刊ラインナップ説明会」 | 非公開 | 深緑野分、藤井太洋、山本弘、池澤春菜ほか |
2016年2月27日 | 北村薫先生の著作でビブリオバトル! | カルスタすぎと | |
2016年5月13日 | 『うた合わせ 北村薫の百人一首』刊行記念・北村薫さんトーク&サイン会 | 紀伊國屋書店新宿本店 | |
2016年7月23日 | 川口市立中央図書館開館10周年記念講演会 | キュポ・ラ | |
2016年7月27日 | 「半七捕物帳」と時代と読み | 有楽町よみうりホール | |
2016年10月18日 | 「ライブ!北村館」vol.5 『遠い唇』刊行記念 | 代官山蔦屋書店 | |
2016年11月6日 | 北村薫文芸講演会「読むこと 書くこと」 | 上尾市図書館 | |
2016年11月11日 | 戸川安宣さん×北村薫さんトークイベント 「ぼくらのミステリ・クロニクル」 | 東京堂書店 神田神保町店 | 戸川安宣 |
2016年11月19日 | 『ぼくのミステリ・クロニクル』刊行記念トークイベント | 隆祥館書店 | 有栖川有栖、戸川安宣 |
2017年1月27日 | 「うた合わせ」が生む短歌の磁場 | 朝日カルチャーセンター新宿教室 | 今野寿美 |
2017年3月27日 | 北村薫『愛さずにいられない』刊行記念 北村薫×柳家喬太郎「漱石と落語の夕べ」 | 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA | 柳家喬太郎 |
2017年4月16日 | 第62回Creator’s NEST | Bar Liseur | 玄月 |
2017年5月13日 | 北村薫「語らずにいられない〜人生の時間、忘れ得ぬ声、響く言葉〜 | 本屋B&B | 木村綾子 |
2017年6月25日 | 第17回本格ミステリ大賞受賞記念トークショー&お宝抽選会&サイン会 | 三省堂書店神保町本店 | 芦辺拓、綾辻行人、太田忠司ほか |
2017年8月26日 | 作家・北村薫と語る「現代短歌のかたち」 | 富山国際会議場 | 黒瀬珂瀾 |
2017年10月21日 | 『太宰治の辞書』刊行記念北村薫先生×穂村弘先生トーク&サイン会 | 紀伊國屋書店新宿本店 | 穂村弘 |
2017年11月5日 | 北村薫さんサイン会(『ヴェネツイア便り』刊行記念) | 三省堂書店神保町本店 | |
2017年11月6日 | 北村薫トークショー「ライブ!北村館」vol.6 『ヴェネツィア便り』刊行記念 | 代官山蔦屋書店 | |
2017年11月14日 | 時を越えて届けられるもの 『ヴェネツィア便り』刊行記念 | 本屋B&B | 北村暁子、木村綾子 |
2017年12月10日 | 図書館開館40周年記念 北村 薫さん講演会 | 大阪狭山市立公民館 | |
2018年2月3日 | 北村薫に聴く 読書のよろこび | 石岡市立中央図書館 | 藤原龍一郎 |
2018年2月11日 | 贅沢な読書会 第二十二回 | BUKATSUDO | 瀧井朝世 |
2018年2月24日 | 書くこと、読むこと | 千葉県文化会館 | |
2018年6月24日 | 第18回本格ミステリ大賞受賞記念トークショー&サイン会 | 銀座教文館 | 今村昌弘、飯城勇三ほか |
2018年9月9日 | もっと好きになる きっと好きになる 北村薫先生と探る本の世界 | 城北埼玉学園 | |
2018年10月7日 | 「本を読む・書く・作る」北村薫氏対談会 | 春日部市民文化会館 | 北村暁子、川田未穂 |
2018年11月11日 | ミステリーを通して世界を見る | 本屋B&B | 米澤穂信 |
2018年11月23日 | 「文豪からの手紙ー芥川龍之介と木村毅」記念講演会 | 勝央美術文学館 | 木口直子 |
2018年11月28日 | 読むこと、書くこと | 西南学院大学 | |
2019年2月13日 | 東京創元社 2019年「新刊ラインナップ説明会」 | 非公開 | 宮部みゆきほか |
2019年4月18日 | 対談・『小津安二郎 大全』の見どころ、読みどころ! | 本屋B&B | 松浦莞二 |
2019年5月26日 | 日本探偵小説全集ができるまで~本を”創る”ということ 実践編~ | 船橋市西図書館 | 戸川安宣 |
2019年6月18日 | デビュー30周年「北村薫」の声を聴く~トーク&自選短篇朗読会~ ゲスト・穂村弘 in東京 | 新潮社ラカグsoko | 穂村弘 |
2019年9月10日 | 北村薫先生×有栖川有栖先生 作家生活30周年記念同期対談 | 代官山蔦屋書店 | 有栖川有栖 |
2019年9月15日 | 角川文庫Presents 北村薫さん×宮部みゆきさん スペシャルトークショー&サイン本即売会 | 丸善丸の内本店 | 宮部みゆき |
2019年10月6日 | 神楽坂ブック倶楽部presents】作家生活30周年記念 北村薫の《好きなもの》 | 新潮講座神楽坂教室 | 柳家喬太郎 |
2019年10月5日 | 本の歴史に触れてみよう | 早稲田大学エクステンションセンター八丁堀校 | |
2019年10月7日 | それは学生時代からはじまった | 本屋B&B | 山口雅也 |
2019年10月14日 | 有栖川有栖先生×北村薫先生×綾辻行人先生トーク&サイン会 | イオンモール京都桂川 | 有栖川有栖、綾辻行人 |
2019年11月23日 | 三遊亭圓朝生誕180年記念 漱石と圓朝イベント | 四谷区民ホール | 柳家さん喬ほか |
2019年11月30日 | 松本清張と私 松本清張生誕110年 | 朝日カルチャーセンター新宿教室 | 杉江松恋 |
2019年12月14日 | 有栖川有栖さん×北村薫さん×宮部みゆきさんトークイベント | TKP池袋カンファレンスセンター | 有栖川有栖、宮部みゆき |
2019年12月22日 | 対談「本と本づくり」 | 石岡市立中央図書館 | 北村暁子 |
※会場名は開催当時の物です。
05.所属組織
日本文藝家協会、日本推理作家協会、本格ミステリ作家クラブにも所属している。本格ミステリ作家クラブは2000年の設立に尽力し、発起人にも名を連ねており、事務局長、2代目会長に就いた。
また母校である早稲田大学では、数度にわたり講師、特任教授などに就任し、「創作指導」などの講義を担当して学生の指導にあたった。
※2005年・2006年度の講義内容は、新潮選書より2008年に発売された『北村薫の創作表現講義 あなたを読む、わたしを書く』に詳しい。
06.原作提供
長編小説『ターン』が映画化(*2)され、複数の映画賞を受賞した。
同『スキップ』、『ひとがた流し』、連作短編『覆面作家』シリーズ、『冬のオペラ』がNHKによってドラマ化された。
『覆面作家』シリーズ、および『冬のオペラ』や一部の短編作品は漫画化され、コミックスとして読むことが出来る。
・主な舞台化
開催年 | 演者・団体 | 演題 | 原作書籍 |
2003年 | NautilusWorks | 演題 | 『水に眠る』1994年10月/新潮社刊 |
2004年 | 演劇集団キャラメルボックス | 演題 | 『スキップ』1995年5月/新潮社刊 |
2004年 | 服部有吉・上島雪夫ほか | 演題 | 『盤上の敵』1999年9月/講談社刊 |
2006年 | バイオックス J.A | 演題 | 『語り女たち』2004年04月/新潮社刊 |
2011年 | ブルーノプロデュース | 演題 | 『ひとがた流し』2006年07月/朝日新聞社刊 |
2011年 | 柳家三三 | 演題 | 『空飛ぶ馬』1989年03月/東京創元社刊 |
2012年 | 柳家三三 | 演題 | 『夜の蝉』1990年01月/東京創元社刊 |
2017年 | NAPPOS | SKIP[スキップ] | 『スキップ』1995年5月/新潮社刊 |
2018年 | 小田原で演劇をやってみる会 | SKIP「スキップ」 | 『スキップ』1995年5月/新潮社刊 |
・主な映像化
放映・上映年 | 放映局・配給元 | 主な出演者(敬称略) | 原作書籍 | 備考 |
2007年12月1日 | NHK総合 | 沢口靖子、松田美由紀、高木美保 | 『ひとがた流し』2006年07月/朝日新聞社刊 | 2007年12月1日より全3回 |
2011年4月28日 | NHK総合 | 水野美紀、山口祐一郎 | 『遠い唇』2016年9月/KADOKAWA刊 | 『冬のオペラ』(1993年/中央公論新社刊)の続編となる短編「ビスケット」が原作 |
07.電子書籍への対応について(北村薫先生・新潮社からの依頼にて掲載)
北村薫先生は、2016年6月現在、新潮新書『自分だけの一冊―北村薫のアンソロジー教室―』以外の作品について、電子化を許可していません。
その他の作品の電子版は、著者も版元も無許可の海賊版となります。詐欺まがいのものもあるようですので、興味本位はもちろん、誤ってダウンロードしたり、開いたりしないよう、ご注意ください。