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第一回 中級★北村試験 解答編
   
 

[問1] 北村先生はワープロ信奉者で「ワープロがなかったら小説なんて書けない」とコメントされていますが、ではご愛用のワープロを販売していたメーカーはどこでしょう。以下の選択肢から選んでください。

[回答選択肢]
1:キャノン
2:シャープ
3:日本電気
4:富士通

  [正解]2:シャープ
北村先生がお使いの「日本語ワープロ 書院」はシャープ株式会社の製品です。生産終了を聞きつけて最終モデルを5台買い込んだなど、ワープロ信奉ぶりは明らかです。
→『サンデー毎日』2002年6月 「ワープロ難民を救済せよ」など

ちなみにキャノンは「キャノワード」、日本電気(NEC)は「文豪」、富士通は「OASYS」、及び東芝や日立、松下、ソニー等の主な電機機器メーカーがワープロ専用機を製造販売していましたが、1990年代後半からパソコンの普及に伴って相次ぎ撤退し、シャープが最後まで(2002年頃)生産を続けていましたが、それも絶え、以降、ワープロ専用機を生産するメーカーは無くなりました。それでも北村先生のように使い続ける方もいるため、中古製品のリサイクル販売がまだ行われています。

※パソコンは一応先生の書斎にあるようですが、どうにも使えないマシンを買ってしまったらしく、使用頻度は少ない様子。CD-ROM版『ホームズ全集』を見たりする程度のようです。インターネットも、人から聞いたサイトを娘さんに見てもらったりするぐらいで、ほとんど手を出していないとか。
『男の隠れ家』2001年 12月 「書斎を巡る旅 作家たちの書斎」 
『季刊・本とコンピュータ』1998年 4月「目と耳の本棚」
『季刊・本とコンピュータ』1998年 10月 「25人が口々に語ってくれた「わたしはコンピュータのここが嫌いだ」 」 など

 

[問2]映画版『ターン』にて「柿崎」役を演じた俳優は誰でしょう?以下の選択肢から選んでください。

 

[回答選択肢]
1:伊原剛志
2:西川浩幸
3:北村一輝
4:原田龍二

  [正解]3:北村一輝
これは映画版をご覧になっていないと解らないかも。もちろん北村一輝氏の名前を覚えてなかったり、俳優なんて興味ないよ、と言う方は・・・。
北村一輝ってどんなヒト?って方は公式サイトで確認してきてください。→[北村一輝公式サイト]
映画『ターン』 2001年10月公開 監督平山秀幸 配給アスミック・エース

ちなみに他の選択肢については...
伊原剛志氏は北村作品とは無関係です。適当に選ばせていただきました。
西川浩幸氏は『スキップ』を舞台化した「演劇集団キャラメルボックス」の俳優で、北村先生が埼玉県立春日部高校の教諭だった時の教え子。
原田龍二氏はNHKでTVドラマ化された『覆面作家』シリーズにて岡部良介役を演じていました。

 

[問3]過去、直木賞の最終候補作品として挙げられなかった作品を、以下の選択肢から選んでください。

 

[回答選択肢]
1:『語り女たち』
2:『ターン』
3:『スキップ』
4:『街の灯』

  [正解]4:『街の灯』
2005年9月時点で北村薫先生の作品の内、直木賞の最終候補まで残ったのは以下の作品のみです。
・『スキップ』(新潮社刊) 第114回候補
・『ターン』(新潮社刊) 第118回候補
・『語り女たち』(新潮社刊) 第131回候補
最終候補に挙げられた上記3作品以外(挙げられなかった作品)『街の灯』(文芸春秋刊)が正解となります。


  [問4]第44回日本推理作家協会賞連作短篇集賞の受賞により(授賞式にて初めて公の場に「北村薫」として登場した)、北村先生の覆面作家生活はピリオドを打ちました。さて、その受賞作品の名前は何だったでしょう。
 

[回答選択肢]
1:『空飛ぶ馬』
2:『夜の蝉』
3:『六の宮の姫君』
4:『冬のオペラ』

  [正解]2:『夜の蝉』
作家北村薫としてのデビュー作『空飛ぶ馬』(東京創元社刊)ではなく、1990年刊行の第2作目『夜の蝉』(東京創元社刊)で獲っているのがポイントです。

北村先生は、知られているのはその筆名「北村薫」のみで、年齢職業性別その他諸々が一切明かされていませんでした。そのため、北村薫の正体については「やはりW大の女子学生なのか?」「別ジャンルの著名な作家が興に乗って書いているのじゃないか?」「いやいや夫婦作家では?」などなど、様々な熱論が交わされたそうです。

ちなみに『六の宮の姫君』(東京創元社刊)は1992年刊行、『冬のオペラ』(中央公論新社刊)は1993年刊行作品になりますので、受賞年と合いません。
『鮎川哲也と十三の謎’91』(1991年 東京創元社刊) 

  [問5]「私と円紫さん」シリーズにて登場する中堅出版社「みさき書房 」と関連のない登場人物を、以下の選択肢から選んでください。
 

[回答選択肢]
1:榊原さん
2:天城さん
3:田崎先生
4:曽根先生

  [正解]4:曽根先生
シリーズ作中、<わたし>の卒業論文を指導されている曽根先生ですが、みさき書房と直接関連しているとは書かれていません。(<わたし>から「みさき書房でアルバイトをしている」話を聞かされてはいます。)

他の選択肢について、榊原さんと天城さんはどちらもみさき書房で編集を担当する社員として登場するキャラクタです。また田崎先生はみさき書房から全集などを出している、文壇の長老たるベテラン作家です。
『六の宮の姫君』(1992年 東京創元社刊)
『朝霧』(1998年 東京創元社刊)  

  [問6]『謎のギャラリー −名作館 本館−』(新潮文庫刊)内「第六会場/第五室」にて、「日常の中の謎」で「手に入りにくい作品」として松本清張の作品を挙げています。その作品の正しい名前を、以下の選択肢から選んでください。
 

[回答選択肢]
1:『真贋の森』
2:『虚線の下絵』
3:『二冊の本』
4:『紅い白描』

  [正解]3:『二冊の本』
すいませんマニアな問題を出してしまいました。他の選択肢も松本清張作品です。
『謎のギャラリー -名作館 本巻-』(2002年 新潮社刊)

  [問7]『ミステリ十二か月』(中央公論新社)内「絵解き謎解き対談」にて、北村先生は大野隆司さんと対談されていますが、その中で猫の手の話になり、大野家の猫の名前が出ます。さて、そこで出た大野家の猫の名前に当てはまらないものを、以下の選択肢から選んでください。
 

[回答選択肢]
1:マク
2:マダ
3:テン
4:ウル

  [正解]1:マク
くずはらさんにご提供いただいた問題のアレンジで、当てはまらないものです。大野さんの絵本にも出ているし、ウルだ!と、4:ウルを選択していた方はいませんか?マクとマダだとマダの方が嘘っぽいと言うかありえないかなと思わせておいて、実はマクが嘘なのでした。
『ミステリ十二か月』(2004年 中央公論新社刊)
『ウルちゃん 猫に聞かせる物語』(2002年 中央公論新社刊) 

  [問8]美濃みずほ氏によって漫画化された「覆面作家」シリーズですが、漫画版には原作シリーズにない、美濃氏の完全オリジナルストーリーの作品が入っています。その名前として正しくないものを、以下の選択肢から選んでください。
 

[回答選択肢]
1:『覆面作家の涙』
2:『避暑地の覆面作家』
3:『担当編集者、危機一髪』
4:『覆面作家、遊園地にて遊ぶ』

  [正解]1:『覆面作家の涙』
またしても「正しくないもの」です。1と2で迷うと思います。でも漫画版を読んでない方で、さらに原作もざらっとしか読んでない方がディズニーランドのエピソードを覚えていたりすると、4も有望視せざる得ないですかね。

他の選択肢について、『避暑地の覆面作家』は漫画版『覆面作家は二人いる 4』に、『担当編集者、危機一髪』と『覆面作家、遊園地にて遊ぶ』は漫画版『覆面作家は二人いる 2』に収録されており、巻末の作者後書きでオリジナルストーリーである事を開陳しています。(北村先生了承の上、アドバイスもいただいての執筆との事)
『覆面作家は二人いる 2』(1995年 美濃みずほ作 角川書店刊)
『覆面作家は二人いる 4』(1998年 美濃みずほ作 角川書店刊) 

  [問9]『詩歌の待ち伏せ 下』で、北村先生は六章から八章まで、大川宣純の詩について書いています。さて八章目「八、「かむへのこと」「初夏の雨の日」」にて、先生は「−別の二人の人物を思い浮かべました。−」そうですが、その二人の内の一人の名前を、以下の選択肢から選んでください。
 

[回答選択肢]
1:大野 隆司
2:土井 晩翠
3:コール・ポーター
4:アアネスト・ダウスン

  [正解]4:アアネスト・ダウスン
問題文だけでは解りづらかったかも知れません。
先生が「−思い浮かべた。−」のは、大川宣純の『あられふる』と題された誌を読んでの事です。そこで思い浮かべた二人の内、片方が次の章で紹介されるアアネスト・ダウスン。ダウスン作/矢野峰人訳『今やわれ心やさしきシナラの下に在りし日のわれにはあらず』が都筑道夫先生の『猫の舌に釘を打て』の中で引かれていて、それが北村先生の琴線に触れ、大川の詩に繋がったのです。(大川の詩は『詩歌の待ち伏せ 下』P86に、ダウスンの詩についてはP93-95に掲載されています。)

ちなみに、北村先生がもう一人思い浮かべたのは谷中安規でした。(P107) 版画家として評価されている方ですが、多くの短歌をものし、ある雑誌の短歌欄の選者も務めていたとの事です。

他の解答選択肢1.の大野先生は谷中氏繋がりで、土井晩翠、コール・ポーターはいづれも『詩歌の待ち伏せ』で取り上げられた詩歌の作者になります。
『詩歌の待ち伏せ 下』(2003年 文芸春秋刊)

  [問10]北村先生が『ニッポン硬貨の謎』を連載されていた雑誌は『ミステリーズ!』ですが、『ミステリーズ!』を発行している出版社として正しい名前を、下の選択肢から選んでください。
 

[回答選択肢]
1:中央公論新社
2:光文社
3:東京創元社
4:早川書房

  [正解]3:東京創元社
「こんなんぱっと閃くに決まってるじゃん」という方も多いと思いますが、雑誌の出版社名ってあまり気にしないのが普通なような気もします。

他の選択肢のうち、光文社は『GIALLO』、早川書房は『ミステリ・マガジン』というミステリ専門誌を出しています。中央公論新社は現在ミステリ専門誌を発行していません。
『ミステリーズ!』(2003年6月〜 東京創元社刊)

 
  [問11]北村先生が春日部高校の教諭だった際に教え子だった人物を以下の選択肢から選んでください。
 

[回答選択肢]
1:折原 一
2:成井 豊
3:片桐 仁
4:小林 賢太郎

  [正解]3:片桐 仁
多摩美術大学在籍中に小林賢太郎と結成したお笑いユニット「ラーメンズ」で名を馳せた片桐仁氏が正解です。対談をしたり、『語り女たち』の「ラスク様」は片桐氏から聞いたエピソードを元にしたものだったりと、お仕事での関係もある模様です。

他の選択肢について。
折原一先生は二期下の後輩にあたり、春日部高校・早稲田大学と同じ進路を進まれましたが、教え子ではありません。
成井豊氏は演劇集団キャラメルボックス代表で、同劇団の俳優西川浩幸氏が教え子だったことから対談などで関係はありますが、成井氏自身は教え子ではありません。
小林堅太郎氏はラーメンズにおける片桐氏の相方ですが教え子ではありません。
→『クイック・ジャパン Vol.46』
『静かなる謎 北村薫』(2004年6月発売 宝島社)

  [問12]春桜亭円紫さんの師匠の名前は何でしょう?以下の選択肢から選んでください。
 

[回答選択肢]
1:白井 権八
2:木村 吉助
3:須磨 藤造
4:浦辺 菊二

  [正解]4:浦辺 菊二
くりむーぶ389さんにご提供いただいた問題です。
春桜亭代々のお名前は覚えていますか?初代が木村 吉助、二代目は須磨 藤造、三代目が浦辺 菊二で、三代目が亡くなられたれた際の遺言?で四代目をとばして五代目春桜亭を嗣ぐことになったのが円紫さんです。
『空飛ぶ馬』(1989年 東京創元社刊)

  [問13]『覆面作家、目白を呼ぶ』に登場するのは次のうちどれでしょう?以下の選択肢から選んでください。
 

[回答選択肢]
1:マルハチバナ
2:マルハバナナ
3:マルチハバナ
4:マルハナバチ

  [正解]4:マルハナバチ
くりむーぶ389さんにご提供いただいた問題です。
正確には「コマルハナバチ」もしくは「トラマルハナバチ」になりますが、上記の中では「マルハナバチ」が正解と言えるでしょう。

他の選択肢は冷静に読めばすぐダミーだと気づくと思います。マルハバナナってのはいいですね。マルハがフィリピンかどっかでマグロの缶詰のついでに作ったバナナの缶詰...なんて感じで。シナモン味とガーリック味の二種類が...いやそんな事はどうでも良いか。
『覆面作家の夢の家(『覆面作家、目白を呼ぶ』)』(1997年 角川書店刊)

  [問14]『スキップ』の主人公、一ノ瀬(桜木)真理子のモットーは、次のうちどれでしょう?以下の選択肢から選んでください。
 

[回答選択肢]
1:《嫌だからやるもんか》
2:《嫌だけどやろう》
3:《嫌だからやろう》
4:《嫌だってやろう》

  [正解]3:《嫌だからやろう》
くりむーぶ389さんにご提供いただいた問題です。
『スキップ』P52一行目(文庫版だとP67)で真理子と美也子の会話部分、42歳になって初めて出会う「桜木さん」...というシーンでのお言葉です。
『スキップ』(1995年 東京創元社刊)

  [問15]木偏に春は「つばき」、木偏に夏は「えのき」、木偏に冬は「ひいらぎ」。では木偏に秋は何でしょう?以下の選択肢から選んでください。
 

[回答選択肢]
1:ふう
2:ひさぎ
3:ぬるで
4:ひさかき

 

[正解]2:ひさぎ
くりむーぶ389さんにご提供いただいた問題です。
『スキップ』P197-198(文庫版だとP257-258)で真理子と有馬先生の会話部分で登場しました。木偏に春は何でしょう(椿)、夏は(榎)、冬は(柊)、では秋は?と来て...<<楸>>でした。

[!]11月04日01時37分 解説文を修正させていただきました。
誤)「作中ではひさぎ(楸)は登場しませんが、辞書で調べればすぐ判りますので、派生問題と言うことで。」
正)(上記削除)
「楸」および「ひさぎ」は文中に明記されておりました。
当方の確認不足により、誤った情報を公開してしまった事をお詫び致します。 またご指摘くださった方に感謝致します。

『スキップ』(1995年 東京創元社刊)

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